呆れかえって言うあたしに、信一くんは「へへっ」と照れたように苦笑した。 「あの……、一つ訊いてもいいですか?」 「? なによ?」 「アニキ、学校ではどうですか?」 「どうって……。ヘタレなりに頑張っているけど?」 それくらいしか答えようがない。 クラスが違うし。 イケメンなのにヘタレという本性は学校中に広まっているし。 かと言って、いじめられている雰囲気もないし……。 ただ、三年の先輩からの呼び出しはあったけどさ。 まぁそれも、よく分からないけど、解決したみたいだし。