「うわっ! 麗ちゃんと真千子ちゃん、全部食べたのかっ?」 「だってぇー。すっごい美味しかったんだもんー」 体をクネクネさせながら、悪びれた様子もない麗。 なに誘惑してんだよっ。唐揚ごときで! 「……あたし、学食行ってくる」 「あっ、俺も行く!」 「あんたは付いて来ないで!」 「……すみません」 しゅんとなって、椅子に座った武人。 あたしは一人、教室を出て学食に向かった。