「いいなぁ、梓ってば」 恨めしそうにあたしを見る真千子。 そこまで武人のお弁当を気に入ったんなら、全部食べちゃってもいいよ? あたしは別に…… ……って……。 あたしがお気に入りの唐揚、全部食べられちゃってるし! 武人のお弁当なんて、どうでもいい。 そう思うくせに、唐揚をすべて食べられてしまって、本気で腹立たしくなる。 「……唐揚……」