「……いい? あんたがあたしの質問に正直に答えてくれたら、おかずを一個ずつ食べてあげるから」 「そんなぁ……」 あたしが武人を誘い出したのは校舎の裏庭だった。 例の三年の先輩たちの溜まり場。 もし鉢合わせしたら面白そう、なんて思って、わざとここを選んでみたけれど……。 こういう時に限って、先輩たちはいない。 「……質問その一」 武人が覚悟を決めたような顔で、あたしを見た。 「昨日うちの学校に来た、江南の子。なんであんなに、あんたのこと慕ってるの?」