ガッツリと握手を交わす二人の手は、そうとう力が入っているのか、わずかに震えている。
「あ……っ、あのさ、あたしたち、これからご飯食べに行くからっ」
なんだかその光景が、とても恐ろしくて。
あたしは無理やり握手する二人の手を外し、武人を引きずるようにしてその場を立ち去った。
「……あんた、なに醜い争いしてんのよっ」
「だって元カレだろ? 当然だろうが」
「当然って……。あたしが好きなのは、武人だけなんだから」
「そりゃあ、梓が俺以外の男に気持ちが揺れることはないって分かっているけどさ」
「じゃあ放っておけばいいじゃないっ」
あたしが口を尖らせて言うと、武人は拗ねたように言い返す。
「男の嫉妬ってヤツだよ」


