「そうだよ、梓!」 マジメな性格の真千子までもが、それに同調する。 「そんなことしたくないよ」 武人に前の学校でのことを聞かされて。 二人が、お互いのことを好きなのに別れたことを知った。 特に、悦子さん……。 武人のそばにいたかったのに、周りからの誹謗中傷で苦しんで……。 今は学校が違うから、武人とヨリを戻したことなんて同じ学校の生徒にバレたりしない。 今度こそ、武人も悦子さんも幸せになれるんだ。 “あたし”という場所に寄り道している場合じゃない。