翌朝、学校に向かうバス停に着くと…… 「梓ちゃーんっ、おはよう!」 あたしに向かって大きく手を振る武人がいた。 あぁ、そうか。 今はヘタレな方なんだ。 「今日の弁当には唐揚が山ほど入っているから」 「……えっ……?」 スッと目の前に差し出されたのは、いつものお弁当箱。 あたしは目を丸くして、息を呑んだ。