「それから。私や陣に謝罪する前に、あの者達に謝罪すべきだ。同情は全くできぬが、だからと言って、巻き込んだ事実が消えるわけではあるまい」

 絵理はそう言って、昏倒している男どもを一瞥した。

「そうね……。後で謝っておくわ」

「さて、互いに解決したようだし、私はそろそろ行くぞ。迎えが来るまでにジャージに着替えて来なければ。さすがにこの格好では、運転手の差脇が卒倒しそうだからな」

 そう言って、絵理は校舎へ駆けて行った。オレもその後を追いかけようとして、一旦立ち止まる。