純愛バトラー

「何やってるんだオマエラ。漫才はいいから、さっさと入れ」

 半分呆れながら入室を促すと、絵理は不満そうな顔をした。

「漫才とは何事か。入室前に一声かけるのは最低限の礼儀であろう」

「正論だが、正直『たのもう!』はないだろ。何処の道場破りかと思ったぞ」

「先輩、外に『生徒会室』って書いてありますけど、ここって『生徒会』って名前の拳法の道場だったりするんです?」

「んな訳あるか! 今年の1年は二人ともボケ体質かよ! 突っ込み役少ないんだから勘弁してくれ……」

「いや。俺のはただのネタです。一緒にしないでください」

 涼しい顔で青司はオレのツッコミを流した。