純愛バトラー

「じゃあ、結果発表で~す☆」

 そう言ってカードを一つ一つめくり、占いの結果を話しはじめた。

 オレはタロット占いについての知識はさっぱりなので、めくられたカードを見ても結果の良し悪しが全くわからない。

「うーんと、過去の状況は……すごーい! 運命の輪だって☆ 二人が出会ったのはやっぱり運命だったんだねぇ」

「そんな大層なモンじゃない気がするけどな」

「そうかなぁ? でもね、恋に落ちたのはやっぱり運命だと思う☆
 でもって現在は……うーん、吊られた男かぁ。やっぱりねぇ」

「やっぱりって……。どういうカードなんだ、それ」

「忍耐とか、苦労とか、そんな意味を表すカードなんだよねぇ」

 当たっているのが嫌だ。

 成り行きで占いを頼んでしまったが、今更ながら、結果を見るのが少々怖くなってきた。