自由時間の終了時刻、すなわち、屋敷の門限はとうに過ぎていた。

 とりあえず、連絡をしなくては。

 携帯を開くと、メールの着信が一件。

 件名:業務連絡
 差出人:御剣 絵理
 本文:私の離れの鍵を開けておくので、今日はここで休むように。
 戻ったら通用門と離れの施錠をする事。

 必要最低限の文だけの、絵理らしいメールだった。
 どうやら、閉め出されて野宿する心配はなさそうだ。

 絵理にメールの返信をして、屋敷に戻った。