純愛バトラー

 皆は既に食事をプレートに取り終わり、少し奥にある6人がけの丸テーブルに陣取っていた。
 必然的に、現在空いている席がオレの席だろう。

 それはいいんだが。

 絵理の隣に、当然のように青司がいる。


 ……気に入らない。


 青司に謝ろう、何て考えていたくせに、そんな気持ちはきれいに消し飛んでしまった。
 しかも、空いているのは青司の隣の席ときている。

 落ち着け、オレ。平常心だ!

 そう、腹が立つのはきっと空腹だからだ。
 さっさと朝食を済ませてしまおう。