純愛バトラー

「仮に情事の最中だったら、一体どうする気なんでしょうね……」

 長船が真面目くさった顔で言うと、千沙子が苦笑した。

「長船君て、真面目な顔で時々すごい事言うわよね」

「そうですか? 当然の疑問を口にしただけなのですが。
 まぁでも、叢雲君と御剣さんの性格からして、その可能性は限りなく低いでしょうけどね」

 淡々とした口調でそう言うと、長船はティラミスの蓋を開けて食べ始めた。