「うっそマジで。どーも」
ベッドの上で寝そべる祠稀は頬杖をついて、ラッキーと言うようにあたしを見上げた。
朝日の光を浴びて、祠稀の長い髪が深い海の色に輝く。
口元に光るピアスも、妙に色気を出してる気がして、溜め息が出た。
「なんだよ。ありがとーって言ってんだろー?」
そうじゃないよ。バカ祠稀。
「世の中って不公平」
「はぁ?」
男のくせに、なんでそんなに綺麗なの? 思わず溜め息が出るほどなんて、ズルい。
「不公平って何がだよ」
「なんでもないですーっ! 早く起きて準備しなよね!」
「変なやつだな。カルシウム取れ」
別にカリカリしてないんですけど!
ムッとした顔を見せると、祠稀は声を出さずに無邪気に笑った。
それを横目に部屋を出て、彗の部屋にノックもせずに入る。



