僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



「うっそマジで。どーも」


ベッドの上で寝そべる祠稀は頬杖をついて、ラッキーと言うようにあたしを見上げた。


朝日の光を浴びて、祠稀の長い髪が深い海の色に輝く。


口元に光るピアスも、妙に色気を出してる気がして、溜め息が出た。


「なんだよ。ありがとーって言ってんだろー?」


そうじゃないよ。バカ祠稀。


「世の中って不公平」

「はぁ?」


男のくせに、なんでそんなに綺麗なの? 思わず溜め息が出るほどなんて、ズルい。


「不公平って何がだよ」

「なんでもないですーっ! 早く起きて準備しなよね!」

「変なやつだな。カルシウム取れ」


別にカリカリしてないんですけど!


ムッとした顔を見せると、祠稀は声を出さずに無邪気に笑った。


それを横目に部屋を出て、彗の部屋にノックもせずに入る。