僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



「いや……えっと、あと、これも……ありがと」


テディベアを宙にかざすと、黙っていた男の子がフードに手をかけた。


……あ。


「変な人」


そう笑った男の子の顔が、ほんの少しだけ見えた。


立ち去る男の子の背中を見えなくなるまで見送って、名前を聞いておけばよかったと後悔する。



……かわいい顔してたな。


少しだけフードをめくった男の子の顔は想像していたよりずっと幼くて、やっぱり独特な雰囲気を思わせる顔立ちだった。


き、気になる……フードを全部取った顔を見てみたい……って、


「はぁ……帰ろ」


このままコンビニの前で突っ立ていても仕方ないし、祠稀におせぇって言われそうだし。


テディベアを顔の前で揺らしながら歩き出した時、ふたりの男とすれ違った。