「気をつけろよ」
口を尖らせて黙ったあたしの頭をグシャッと乱暴に撫でて、横を通り抜ける祠稀。
ペットボトルの水を取り出す姿を見つめていると、気付いた祠稀は不可解そうな眼差しを向けてくる。
「……いってきます」
「いってらー」
止めないんだ。いや、止められても困るけど……。
乱れた髪を直しながら財布を持って、部屋を出た。
マンションを出て5分ほど歩いた先にあるコンビニに向かいながら、空を仰ぐ。
闇夜に光る星の瞬きが、なぜか無性に切なくなる。
……祠稀って、よく分からない。ていうより、周りにいなかったタイプだからたまに戸惑う。
夜中にコンビニに行くなんて言ったら、パパは止める人だったし、彗は一緒に行くって人だし……遊志とかもダメって言うんだろうなぁ……。
てか、ふつう女の子を夜中にひとりでコンビニに行かせる?



