僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



「さぁーって、夕飯作るか!」

「何が、さぁーってだよ。散々笑っといて。ひとりで作れ!」

「うっさい祠稀! 黙って手伝いなさいよっ」


自室のドアを閉め、キッチンに向かう。


ぶつくさ言いながらも髪を結ぶ祠稀に口元を綻ばせながら、あたしは幸せを噛み締めていた。




「つーか、密集しすぎだろ」


キッチンに入ったあたしと祠稀に続いて、なぜか彗と有須まで来た。


「……手伝う」


ピッタリ祠稀にくっつく彗に、「うっ」と口をつぐむ祠稀。


「クソ! お前かわいいな!」

「あははっ!」

「やだ祠稀く〜ん。彗に惚れないでよぉ?」


ふざけて言うと、「アホか!」と怒る祠稀に彗は相変わらず引っ付いて、うとうとしてる。


「っておい! 俺は枕じゃねぇぞ!」

「……祠稀、あったかい」

「俺は電気毛布じゃねえ!」


祠稀と彗の掛け合いに有須と笑って、この日はいつまでも笑い声が絶えなかった。



夏が近付く、夜のこと。