◆Side:有須
ピンポーン……。
「ん……」
微かな電子音に目を開ける。ぼぅっとする頭を押さえながら、軋む体に眉を寄せた。
「っ!」
出しそうになった声を呑み込んで、急速に高鳴る鼓動が聞こえないように仰け反る。
あ、あたしまで寝ちゃってた……。
バクバク鳴る心臓と火照る頬。目の前に、無防備な彗の寝顔があった。
小さく寝息をたてる彗に徐々に頬の熱が下がっていく。ほっと一息ついた時、呼び鈴がリビングに響いた。
あ、さっきの……。
呼び鈴で起きたことを思い出し、受話機を取ると宅配便だと告げられる。あたしは鼻声でお礼を言ってから、宅配便のお兄さんを招き入れた。



