僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



「ねぇ大雅。みんな、つらいことはあるんだよ。それに大きいも小さいもないよ。自分以外の誰かが、決めることじゃない」


他人が分かり得ない想いを、闇を、抱えてるのは誰でも同じで、平等なんだよ。


「大雅からしたら、あたしたちなんて幸せにしか見えないかもしれないけど、誰か別の人からしたら、大雅の闇はたいしたことないって言うかもしれない」


人は自分の不幸と他人の不幸を比べてしまうから、憎んで、羨むんだと思うの。


「不幸は比べるもんじゃないよ。諦めるものでも、嘆くものでもない。苦しいし、悲しいけど、生きてる意味とか、自分の存在意義とか、考えるかもしれないけど……いつか絶対、分かるよ」

「……凪」


やっぱり後ろにいた遊志に振り返って、その手を取った。一緒に、大雅の手も。


「いつか思えるよ。今までの幸せなことも、悲しいことも全部、見えない幸せな未来に、きっと繋がってるって」



あたしはそう、信じてる。