「なんや、分かる気ぃするわ」
「何が?」
「飲みもーん」とさっさと行ってしまった自由人祠稀の背中を見送ってると、遊志が呟いた。
「凪たちが羨ましいって気持ち。ちょっとホンマに、憎たらしいくらいやで」
「遊志と大雅だって同じでしょう? あたしたちと」
そう言うと、遊志は照れたように頭を掻きながら笑った。
「そうならえぇなぁ」
「そうだよ、絶対」
「え? 凪……えっ!?」
腰を上げたあたしは遊志と向かい合うわけでもなく、横を通り抜けた。
「ちょちょちょ……っ!」
後ろの遊志が焦ってるのは、あたしが大雅に向かって歩いてるから。
ずっとあたしたちに向けていたその背中。気になって気になって、振り向かせたいのよ。
今何を思ってる?
どんな表情をしてるのよ。
「大雅」



