僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



「大雅は、きっと有須ちゃんのことホンマに好きやったと思うねん」


遊志の突然の発言にあたしは目を白黒させ、興味なさげに聞いていた祠稀ですら箸を止めた。


「……せやから、許してほしいとかじゃないねん。……大雅は、愛された期間が短くて、記憶すら曖昧やから……愛し方が分からへんねん」

「……」

「好きやったと思う。ホンマに。……せやけど、憎かったんも、ホンマやと思うから」


あたしたち4人が憎かった。幸せそうで、何も苦労なんてなくて、お互いが大事で仕方ないんだと、そう見えたから。


憎くて、羨ましくて、壊してしまいたかった。


そしてそのまま、堕ちていきたかった。闇にひとりで、延々と。


「大事なもん作らなければ、傷つかなくて済むもんな」

「……祠稀?」


黙って話を聞いていた祠稀は弁当箱を片付けて、地面に座る遊志を気怠そうに見下ろした。