僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



「あたしはさ、有須が悪いなんて思ってないよ。有須の傷だって、非難するつもりもないからさ」

「……やっぱり、凪も知ってたんだね」


涙を拭いながら、あたしの過去と秘密を、彗と凪も知っていることを再確認した。


彗に傷が似てると言われて、彗が知ってるなら凪も知ってるだろうなとは感じていたから。


「ごめんね。あたし、祠稀と話してるの聞いてたんだ」

「あー……彗に言ったのは俺。ここに来る前に電話で。勝手に言って悪かったな」

「ううん。謝らないで」


知っても、変わらないでくれただけで、幸せだから。


「……びっくりしたけど、俺らは何も変わらないよ」


そばにいてくれるだけで、充分幸せだよ。


涙を拭って、あたしは笑った。


「ありがとう、みんな」


心の底から、ありがとう。



――そしてこれからも、よろしくね。