僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



「祠稀なんかより有須でしょ! 大丈夫!? 彗、邪魔っ!」

「ちょ、おまっ!」

「……痛い……ヒドい…」


凪が彗を押し退けて、あたしの両肩を掴む。驚いて数回瞬きをしてから、ぎこちなく笑った。


「あたしは平気……凪は? ……ごめんね、あたしのせいで……」

「なんで謝んの!」


凪の怒った顔に、涙腺が緩む。


「だって……迷惑……傷つけて…」


泣き虫。あたし、すぐ泣く……。


「ごめんなさい……彗も、祠稀も、凪も……ほんとに、ごめ…っいひゃい!」


急にほっぺを抓られ、ヒリヒリする頬をさすりながら立ち上がった凪を見上げる。


……怒ってる……嫌われる?


じわりと涙が滲み、突然彗に手首を引かれて立たせられた。