僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



「……ね」


そう言いながら、首を傾げて微笑む彗。渇かない涙で、息苦しい。


彗の微笑みが眩しくて、掴まれてる手首から伝わる体温が温かくて、あたしはもう片方の手で顔を覆う。


腹部一帯に広がる傷を彗の目にさらしたまま、泣いた。



――綺麗になりたかった。


綺麗になって、友達に囲まれて、恋をして、幸せになりたかった。


だけどあたしは方法を間違えた。


自分の体を、両親を傷付けたあたしに残ったのは、戒めに似たもので。急激な体重変化に、あたしの体は追いつくはずもなく。


腹部に、縦に入った無数の傷。

皺にも見える、歪んだ皮膚。


あたしが望んだ、細くて白くてなめらかな肌とは遠いもの。


結局あたしは、何も変われなかった。痩せたけれど、何よりも望んだ細身の体には、消えない傷が刻まれていた。