僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



「……有須」


俯いて、唇を結んで涙を流していたあたしは顔を上げる。


「……っ…嫌…だよ…」


彗の瞳がまっすぐ過ぎて苦しい。

嫌だと思うのに、反応が怖いと思うのに、どうしてあたしは力を抜いてしまうんだろう。


もしかしたら、もしかしたらって、思ってるから?


大雅先輩に見られたって平気なのに、彗には見られたくない。


あたしの傷を見て、大雅先輩みたいに目を見開くかもしれない。気味悪く、思われるかもしれない。


だけど、だけど……。


もしかしたら。


「俺のと、似てるね」


微笑んでくれるんじゃないかって、期待してたの。