僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



「ふぅん……まあ、いいか」


大雅先輩が凪の胸から手を離して起き上がった。


ほっとして涙が止まったのと同時に、標的があたしに戻った緊張感にヒヤリと汗が出る。


「凪ちゃんは見てる側にチェンジね?」

「やめっ」

「ハイ黙ってー」

「なあ大雅ー。どっちもいただけばよくねー?」


大雅先輩があたしの目の前に来る。睨み上げると、フッと鼻で笑われた。


「好きにすれば?」

「なっ……!」


それじゃあ意味がないのに……!


「もうさ、めんどくさい。うるさいから、どっちもヤられちゃって?」

「有須!」


そう凪があたしに手を伸ばしたのが見えた瞬間、大雅先輩に押し倒され、一気にカーディガンとワイシャツを引き裂かれた。


飛んだボタンと、大雅先輩の冷たい瞳。急に外気に晒された肌は、ぞくぞくと寒さを感じ取る。