◆Side:祠稀
「なんっでお前がいんだよ……」
ハァァーと無駄に大きい溜め息をつく。
傘も差さずに校門の壁に寄りかかって笑うのは、深く被ったフードが目印。
「おいチカ。解散だって言っただろ」
「見るだけだもん」
彗との電話を切ってちょうど、学校に着いた。そしたらコレだよ……。
「もう遅いし、家帰れよ」
「帰る家なんてない」
間髪容れずに答えるチカに眉を寄せた。その意味を、よく分かっているから。
「……じゃあ、どっか補導されねぇようなとこ行け。遊びじゃねんだ」
お前は連れて行けないんだよ。
「遊びじゃないのに、傘なんか買ってきたんだ」
チカの横を通り過ぎようとした時、俺の心に影が差す。



