「有須っ!!」
ドアが開く鈍い音とリアルな雨の音が聞こえたと思ったら、急に伸びてきた腕に体を抱き起こされて。優しい、温かい腕があたしの体を包み込んだ。
強く、強く、抱き締められて、あたしの瞳から涙が溢れる。
「よかった、有須……」
「な、凪……」
ボロボロと、大粒の涙が零れ落ちる。安心したからとか、本当は怖かったとか、そんなものじゃなくて。
ひとりじゃないんだと、実感したから。
凪はあたしを離して、顔を覗いてきた。その瞳は潤んでいて、余計に涙を誘う。
「感動の再会はもういいでしょ?」
「……いっ!」
「っ凪!」
やめて、やめて、お願い。
大雅先輩は凪の腕を引っ張り上げ、無理やり立たせた。
よほど強く腕を掴まれたのか凪は一瞬苦痛に顔を歪ませ、それが不安を募らせる。



