僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



「なりません。絶対に、嫌です」

「……本気?」


本気に決まってる。大雅先輩のモノになれば、全て終わるかもしれない。もうみんなが傷つくことはないかもしれない。


だけどそんなのは、逃げだ。あたしだけが楽になれる、方法。


「……みんなが傷ついてるのに、あたしだけ無傷でいいわけない」


そんなことあっちゃいけない。もう傷つけてしまったんだ。


凪も彗も祠稀のことも。


だから、あたしは逃げない。逃げるくらいなら、後悔をする。


後悔をして、苦しんで、もう二度とこんなことないように。次はみんなを守れるように、強くなる。


「……アナタだけは許さない…っ」


この悔し涙を、あたしは決して忘れない。


例えみんなが、もう笑いかけてくれなくなったとしても。あたしの幸せは、確かにあったから。