よろりと体を揺らして、振り向く。ダメージを受けていない俺に相手は一瞬の引けを取り、その隙に脇腹に蹴りを入れてやった。
吹っ飛んだ男と、何が起きたのか理解できてない男たちを嘲笑する。
「ガキをナメんなよ?」
フィルターぎりぎりまで吸われた煙草が、宙に舞う。濡れた地面に煙草が落ち、それが合図のように全員が拳を握り、引いた。
鈍い音が路地裏に響く。
……負けてやるよ。わざと、怪我だらけの俺を撮らせてやる。その写メを鼻高々に大雅に送ればいい。
やりました。勝ちましたってな。
短い優越感の後に、俺はお前らをぶっ飛ばしてやる。立ち上がる気力すら失うほどに、地面に這いつくばれ。
大雅の駒になったこと、俺に喧嘩を売ったことを。俺たちに手を出したことを、せいぜい後悔すればいい。
俺の拳は、お前らみたいな奴を消すためにあるんだよ。
――消えろ。
俺が必要なもの以外全て、消えてなくなれ。
.



