僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



グッと眉を寄せて俯き、涙を堪える。


凪の想いをいやというほど知ってる。だから俺はそばにいる。


「……」


顔を上げて、自分と凪と有須のカバンを廊下に置き走り出す。


凪が守りたいものは、俺も守る。俺が守りたいものは、凪が守ってくれる。


今は有須を助けなきゃ。


……ごめんね有須。


俺が、ちゃんと守らなかったから。


泣かせたくなかったのに、あの笑顔を守りたいと思ったのに。俺はいつになったら、大切な人を上手に大事にできるんだろう。


バカだ。
最低で最悪だ。


分かってるから、走る。もう見守るだけじゃ、ダメだから。


立ち止まったら、終わりだから。


守りたいなら、この手で。大切にしたいなら、俺の全てで。


自らの足で、自らの道を選んで、走れ。



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