◆Side:彗
ザァァァァア―――…。
分厚い雲から落ちる激しい雨と、鳴り響く雷鳴。そっと窓に手を触れて、窓に映る自分の姿を見つめた。
凪……どこ行っちゃったんだろ。
この豪雨で一切の部活動は停止になり、生徒たちは電車が止まる前に早々と帰って行った。
「早く帰ろーっ」
「バスは運休しないよね?」
パタパタと小走りに後ろを通り過ぎる生徒たちに振り返り、そのまま窓にもたれかかる。
有須の友達が来てから、凪の姿が見えない。
まだどこかで話してるのかな。祠稀は用事があるからと昼過ぎに早退しちゃったし……。
「……」
有須の姿も、見えない。



