マヌケだの、有須のところに行けばよかっただの。
黙って素知らぬふりをすればいいものを、わざわざ自分から情報をくれるなんて、よっぽど遊んでほしいらしい。
大雅はまだ余裕な笑みを浮かべ、あたしに手を伸ばしてきた。
「別に、凪ちゃんでもよかったんだけどね。俺、スパイラルヘアって好みじゃなかったからさ」
あたしの前髪を掻き分け、にこりと張り付くような笑顔を見せるこの男。
遊んでほしいんでしょう?
でも主導権は自分が持っていたいんでしょう?
大迷惑だ。王様気取ってたいなら、自分の世界だけで遊んでればよかったのに。
「アンタだけは許さないから」
「うん、そうして?」
「……」
人の気配に気付き振り返ると、複数の男が不気味な笑顔をして立っていた。
「あれ? 怖くないの?」
反応を示さないあたしの顔を覗いてくる大雅に視線を戻し、嘲笑する。
「何が? あれが?」
「……ヤラレちゃうかもよ?」
本当にくだらないな、この男。
そんなことであたしがビビると思ってたのか。



