僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



マヌケだの、有須のところに行けばよかっただの。

黙って素知らぬふりをすればいいものを、わざわざ自分から情報をくれるなんて、よっぽど遊んでほしいらしい。


大雅はまだ余裕な笑みを浮かべ、あたしに手を伸ばしてきた。


「別に、凪ちゃんでもよかったんだけどね。俺、スパイラルヘアって好みじゃなかったからさ」


あたしの前髪を掻き分け、にこりと張り付くような笑顔を見せるこの男。


遊んでほしいんでしょう?

でも主導権は自分が持っていたいんでしょう?


大迷惑だ。王様気取ってたいなら、自分の世界だけで遊んでればよかったのに。


「アンタだけは許さないから」

「うん、そうして?」

「……」


人の気配に気付き振り返ると、複数の男が不気味な笑顔をして立っていた。


「あれ? 怖くないの?」


反応を示さないあたしの顔を覗いてくる大雅に視線を戻し、嘲笑する。


「何が? あれが?」

「……ヤラレちゃうかもよ?」


本当にくだらないな、この男。

そんなことであたしがビビると思ってたのか。