あたしは彗が大事だから。
いっそのこと籠に閉じ込めて、誰にも傷つけられないように、縛りつけて置きたいほど。
過保護なんて言葉じゃ済まない。そんなことじゃ、ないの。
彗を守りたいのはあたしのエゴ。
今のあたしは、彗なしじゃ生きていけない。
「……ぎ……凪ってば」
不意に掴まれた肩への感触にビクッと体が揺れて、我に返る。
「は……え? あ、何?」
見上げると、彗の心配そうな顔。
「……ごめん、ちょっと……トリップ?」
「うん」
うん…て。
落ち着きなく赤い髪をいじると、彗はあたしの頭を撫でてくる。
……彗は、分かってる。
あたしが彗に依存してることを。
分かってて、そばにいてくれる。彗があたしのそばにいる理由はとても純粋なのに。
あたしの理由は汚くて、最低だ。



