僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



あたしは彗が大事だから。

いっそのこと籠に閉じ込めて、誰にも傷つけられないように、縛りつけて置きたいほど。


過保護なんて言葉じゃ済まない。そんなことじゃ、ないの。


彗を守りたいのはあたしのエゴ。


今のあたしは、彗なしじゃ生きていけない。



「……ぎ……凪ってば」


不意に掴まれた肩への感触にビクッと体が揺れて、我に返る。


「は……え? あ、何?」


見上げると、彗の心配そうな顔。


「……ごめん、ちょっと……トリップ?」

「うん」


うん…て。


落ち着きなく赤い髪をいじると、彗はあたしの頭を撫でてくる。


……彗は、分かってる。


あたしが彗に依存してることを。


分かってて、そばにいてくれる。彗があたしのそばにいる理由はとても純粋なのに。


あたしの理由は汚くて、最低だ。