キモイと言われたから、綺麗になろうと思った。
デブって言われたから、痩せようと思った。
ブスって言われたから、メイクを覚えようと思った。
決して、負けたくはなかった。イジメに屈したくなくて、だけどあたしは……。
「間違ってた……」
屈したくないと思いながら、イジメられる自分を消したかったのはあたしで。昔の有須を殺したのは、他の誰でもなく、あたし自身だった。
自分で、自分の存在を否定しといて、何が、幸せになりたいなんだろう。
どうして、望むものを手に入れることができたのなら、幸福が待っていると、なんの疑いもなく、信じていたんだろう。
「お母さんを……お父さんも、悲しませた。……娘が……心の病気だなんて……っ」
痩せたい、綺麗になりたい。だけどあたしは方法を間違った。
あたしの願いは、愚かで、残酷な願い。浅はかで、バカな行為だった。



