◆Side:有須 ――憧れていた。 求めていた。 ひたすらに、幸福な日々を。 いじめから、過去のあたしから、解き放たれたかったから。 孤独を知っていたから、もう寂しい思いはしたくなくて……自分を、変えた。 それがどんなに愚かで残酷で、両親を悲しませたとしても、変わりたかった。 どうしても、どうしても。 苦しくても、つらくても。 それでもあたしはいじめられる自分を、殺したかった。 跡形もなく、消してしまいたかったの。 新しい自分として、生きるために。