「有須」 テーブルに置いてある灰皿を引き寄せ、有須の隣ひとつ分空けて椅子に座った。 有須はマグカップを両手で包んで、不安げに俺を見つめる。 何も言わないでほしい。 何か、言ってほしい。 そんな表情の有須に、俺まで何を言えばいいのか分からなくなってくる。 秘密を知られてしまった有須の心は、今どれだけの葛藤をしているのか、分からない。 分からないけど、目を逸らしちゃいけない。 気付いてしまった以上、知らないふりはできない。 だから、聞く。 勇気を、覚悟に変えて。 「過食症なんだな?」 .