僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



「ふたりの王子様に守られて、有須はお姫様みたいだね」


棘のある言葉に、思わず眉を顰める。


……何をする気なの。有須に何をしたの、アンタ。


そう言わない代わりに、俺はじっと大雅先輩を見つめた。


「……守ってるんです」


一か、八か。


「……何から?」


窓に寄りかかって、不思議そうに首を傾げる姿に吐き気がする。


「アナタから」


そう言った俺に、目を見開く大雅先輩。だけどすぐに口の端を上げた。不気味なほど、気味悪く。


「そう、俺から守ってるんだ?」

「……」

「有須ねぇ……彗くんたちが大事で仕方ないみたい。……壊したくなるよね? 有須って。純粋で、無垢で」


大雅先輩は俺の横に立ち、下にいる有須を見始めた。


「彗くん、俺のこと嫌ってそうだからすぐ気付くかなって思ってたけど……案外そうでもなかったね」

「……有須に何をしたの」

「あれ、無反応?」


どうでもいい。そんな安い挑発。