僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



「彗は知らねぇなりに有須を守るだろーし、有須だって、ひとりでなんとかしようともがいてんだよ。俺らを守りたいって思ってんだろ。……今んとこ俺らは、裏で助けてやればいい」


……ねぇ、祠稀。怒ってるんだね?


冷静なわけがない……。彗と有須を見る瞳が、そう言ってる。湧き上がる憤怒に翻弄されないように、堪えて、考えてる。


自分は何ができるのか、何をすべきなのか、分かってるんだね……祠稀は。


「……分かった」


そう呟いたあたしに、祠稀は視線をよこす。


「有須の気持ちを無駄にしない。だけど、次はない」


大雅先輩が動いたら、あたしは我慢できそうにない。


「そうなる前に、ケリ付けるから安心しろ」

「うん。……うんっ。よし、分かった!」

「フッ……単純泣き虫」

「うるさ……っくしゅっん!」

「忘れてた。風呂入れ、バカ」


祠稀に背中を押されてリビングに入ると、話していた有須と彗に視線を投げかけられた。