僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



「……何、ふたりして。冷めるから早くおいでよ」

「ナイス凪! 腹減ったー」

「……ねむ」


ぴょんっとベッドから降りた祠稀に続き、俺も後を追う。


「やっぱ明日お皿とか買いに行こうか。実際住んでみないと必要なものって分かんないもんだね」


言いながら凪はキッチンを囲むように設置されたL字型のダイニングテーブルに夕飯を並べる。


「いいじゃん、ふつうに美味そう」


ご飯と味噌汁、肉じゃがというメニューがありきたりだとでも思ってたのか、凪は祠稀の言葉に笑みを見せた。


……凪は料理うまいから心配することないのに。


きっと今日は荷物が多くて、最低限の食材しか買わなかったから悩んだのかも。


席に着いて、3人それぞれが箸を持つ。