僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



「……っ」

「……泣かせるつもりはなかったんだけどな」


視界が歪んで、大雅先輩の顔も歪んでいった。


悔しい、悔しい、悔しい。


歯を食い縛ったあたしの頬を大きな両手が包み、そのまま上を向かされる。


「選びなよ。俺か、友達か」


至近距離にある大雅先輩の顔はやっぱり笑っていて。だけど目は笑っていなくて、あたしの目から一筋の雫が落ちる。


「……そんなに大事なんだ?」


――大事だよ。

大事に決まってるじゃない。


凪も、祠稀も……彗も。あたしの中で、誰よりも愛しい人たちだもん。


守りたい、人たちなのに……。どうしてあたしは……。


「時間をあげるよ」


また目に涙が溜まった時、大雅先輩の口が開いた。