僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



「条件があるんだ」

「……条件?」

「そんな怖がらなくていいよ。簡単なことだから」


困惑した表情であろうあたしを笑い飛ばす大雅先輩は、にこっと笑って話し出す。



「俺のモノになってほしいんだ」


「……え?」



言葉の意味を理解するのに大して時間がかからなかったのは、大雅先輩があたしの頬に触れたから。


「好きなんだ。有須のこと」

「……は、はい……いや、あの……え?」

「やっぱり気付いてなかったんだ。後輩として可愛がってもらえてるとか思ってた?」


思ってました……。


顔が、熱くなるのが分かる。


凪たちや香織にからかわれたことはあったけど、あたしはただ、後輩として可愛がってくれてるんだとばかり……。