「ごめん、俺のせいだよね」
「……っ違います! あたし別にっ……何もされてないです!」
「そんなに頬赤くして? ……うっすらだけど、手の跡が残ってるよ」
「……っ」
頬が見えないよう、とっさに俯いたけれど遅いかもしれない。
……どうしよう。部室を出る前に、鏡を見とくんだった……。
「大丈夫? 痛そう……」
「……」
痛いのなんて、平気なの。
そんなことより……凪が傷付けられるかもしれないほうが、怖い。
「俺が止められたら一番いいんだけど、逆効果じゃダメだし……誰かに相談した?」
「……いえ」
俯いたままのあたしに大雅先輩は1歩近付いてきたけど、顔を上げられない。
「相談したほうがいいんじゃない? ……凪ちゃんとかに」
「……大丈夫です」
大丈夫。まだひとりで、解決できるはずだから……。



