僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



どうして、叩かれなきゃならないんだろう。……そんなこと、考えたって意味はないけど。


志帆先輩は大雅先輩が好きで、何かと大雅先輩に構われるあたしが気に食わないだけなんだ。


あたしは、大雅先輩のことはなんとも思ってない。


部活の良き先輩くらいにしか思ってない。そう伝えたって、何の効力もないことも分かっていた。


「ちょっと顔いいからって、ムカつくんだよ!」


志帆先輩は、大雅先輩との恋を応援してほしいわけでも、協力を願ってるわけでもない。


きっと嫉妬からくる憤り。その気持ちを、気の済むまでぶつけたいだけ。


「マジで消えろ!」


それは、部活を辞めろってこと? ……ううん。その言葉に、深い意味なんてない。


ただあたしを、責めたいだけ。