僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



暫くすると、大雅が2年の女を教室に戻るよう促し、「また部活で」と声をかけて女は屋上を後にした。


……お前らは戻んねぇのかよ。


面倒になって、もう教室に戻ろうと体を起き上がらせた時、カチッとライターの音。


「……」


匂いを嗅げば、煙草独特の香りが漂ってくる。


「しっかしアレやなぁ? 志帆ちゃん、すっかり彼女気取りやん。えぇの?」

「んー。まあ、いいんじゃない?」


ゆっくり下を覗くと、ドアの横に腰かけて煙草を吸う大雅がいた。


……おいおいマジかよ。大雅だけが吸ってんのかよ。人って見かけによらねー。


まあいいやと思いこの場から降りようと立ち上がった時、オレンジ頭の口から有須の名前が出て、思わず止まってしまった。