「……」
何を言うわけでもなく俺をじっ見つめる凪。フワフワの長い髪を弄ると、凪は静かに瞼を閉じた。
……俺と凪は離れてからずっと、文通をしていた。何通も何通も、ひたすら自分の近況を書いて送り続けて……。
俺が親戚の家をたらい回しにされるようになり、返事を返さなくなっても、凪は定期的に自分の近況を書いて送ってきた。
親戚の家を周って周って、たどり着いていた凪からの手紙は段々数が減り……中2の頃だったかな。ついに手紙が来ることはなくなった。
凪が俺に会いにくればよかったと後悔していたように、俺も後悔していることを凪は知っているかな。
「……俺がそばにいてあげる」
その言葉を言わずにはいられなくて、言わなければと思ったのも本当で。俺の言葉に嘘偽りはない。
ただひたすらにその言葉が、俺の真実。
俺の、生きる意味。



