◆Side:彗
──コンッ。
深夜0時過ぎ。4人それぞれ自室に戻り、そろそろ寝ようかというところで、ドアがノックされる。
「……」
テーブルを軽く叩くと数秒遅れてドアが開き、予想通り凪が立っていた。気まずそうに眉を寄せて、目を伏せている。
……やっぱり、口出すべきじゃなかったかな。
今日の放課後のことを思い出しながら、眉を下げる。
俺は凪が誰を好きになろうと、誰と付き合おうと、凪を笑顔にしてくれる人なら、誰だっていいのに。
「……凪……おいで」
そう声をかけると凪は後ろ手でドアを閉め、ゆっくりと歩いて俺の隣に座った。
凪は何も言わず、ベッドに背を預けて俯いている。その頭を二度撫でてから、ベッドに入るように促した。
ひとりでベッドに入った凪は、普段では考えられないほど大人しく、寂しそうな表情をしている。
凪の顔の位置まで移動してベッドに頬杖をつくと、凪は体を横向きにして俺を見つめた。



