僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



「おおきに! 今送るっ! むっちゃカワゆいデコメ送るっ」

「デコメて!」


すぐに携帯を操作し出した遊志先輩に笑っていると、大雅先輩も携帯を差し出してきた。


何も言わずに微笑まれ、あたしは自分の携帯画面を顎に付けて、口の端を上げる。


「タダで情報はあげませんよ?」


有須のこと聞きたいんだろーなーっ。


ニヤニヤしながらまた赤外線を起動すると、大雅先輩は相変わらず微笑みを浮かべたまま。


「ココア、奢るよ」


その言葉と同時に、携帯画面には送信完了と表示される。


「んぁ!? なんっで大雅まで凪ちゃんと交換してんねん! 俺が聞いたるからすんなやっ」

「もうしちゃったし」


けろッとする大雅先輩に便乗して「しちゃったし〜」と言うと、遊志先輩はガクッと肩を落とし、その姿にふたりで笑った。


「あ、ていうか今日部活ないんですか? 男バレ」


有須は部活だって言ってたのに。