僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



◆Side:凪



「凪ちゃんっ」


放課後、担任に雑用を押し付けられ職員室から出て来たところで声をかけられた。


「あー、大雅先輩」


振り向いた先には大雅先輩。と、知らない先輩。


「何してるの?」


無邪気に笑って近付いて来る大雅先輩に、振り向いた状態から体の向きを正面に変える。


「雑用させられてたんですよ、雑用」

「ああ、授業中寝てたとか、宿題やってこなかったとかで?」

「……よく分かりますね」


あたしってそんなに勉強嫌いそうに見える? 嫌いだけど。


苦笑するあたしに大雅先輩はくつくつと笑う。


「なんとなくね。お疲れさま」

「ココアでも奢ってくださいよ」

「えぇ? おい、ココアだってよ」


悪戯に笑ったあたしに対して、大雅先輩は隣にいた友達の肩を肘で小突いた。