僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ



「調子ノッてんなよ」

「……っ」


ググッと、あたしの右足を志帆先輩の足が踏みつける。


やっぱり……ロッカーを荒らしたのって……志帆先輩…。


「いろんな男にいい顔しやがって。純ぶっててウザい」


恐る恐る志帆先輩の目を見ると、はっきりと憎悪が表れていた。


ああ……。


ひとつの悪意を、見つけてしまった。


「志帆ー? 早く帰んぞーっ」


そう大雅先輩が呼んだ瞬間、足に感じていた重みがなくなった。


志帆先輩を見ると冷たい目であたしを見ていて、ニヤリと口角を上げた。


「明日も部活、来なよね」


志帆先輩はあたしの耳元でもう一言囁いて、去って行った。